ダイエットは、さまざまな分野に関わることから、その研究も多方面から行われています。ダイエット(Diet)の元々の意味から考えると栄養学、運動科学の分野となります。
ダイエットを食事療法と訳せば栄養学、運動療法と訳せば運動科学と考えられます。“療法”というところに着目すると、医学、生理学、心理学も加わってきます。
科学的なダイエットということでは、神経科学や薬学も加わってきて、要は一つの分野だけで対応できるようなものではなくなります。
私どものNPO法人(特定非営利活動法人)の名称に用いている「メディカルダイエット」は、医学的・科学的に生活習慣病対策を大きな目標としていることから、あらゆる方向からのアプローチをしています。
これまで上げてきた研究分野は大きく分けると消化、吸収、循環、代謝、排泄までの一連の 流れとしてきました。そして、胃から先が研究対象でした。しかし、消化は口の中から始まっています。
食べ物を噛んで、咀嚼するときには唾液が分泌されます。唾液も消化液です。唾液が出るときには、ホルモンの分泌も増えています。脳への刺激も強まり、脳神経の発達や神経伝達にも影響を与えています。
となると、歯学の分野もメディカルダイエットには必要になります。咀嚼は歯学と栄養学が共同して行う研究分野です。これまで取り上げてこなかったのがおかしいと感じるところですが、今さらながら咀嚼から嚥下(飲み込む)の研究を手掛ける歯科医院グループと連携をすることで、代表者の歯科医師に理事に就任してもらいました。
これによって食べ物を口に入れるところから、最後に出すところまでがメディカルダイエットの研究分野になりました。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)