Medical Diet20 リバウンドは筋肉の減少が原因

「ダイエットなんて簡単だ」ということを言う人がいます。食事療法でも運動療法でもダイエットに成功したことがある人は、自分は簡単にダイエットできるという自信があるために、太り始めてからも、まだ大丈夫と考えることが多いようです。
これは「禁煙は簡単だ」と言う人と似たようなところがあって、その理由を聞いてみると「何回も禁煙しているから」という、お笑いのような返事をされることがあります。何回も禁煙をしているということは、禁煙が続かずに、また吸ってしまったということですが、これはリバウンドとは呼ばれていません。
リバウンドは、ダイエットによって体重を減らしたのに、また元の状態に戻ったことを一般には指しています。体重だけに注目をすれば、確かに元の体重に戻ったということになるのかもしれませんが、重要なことは体重ではなくて体脂肪の量です。筋肉と脂肪を比較すると脂肪は筋肉よりも20%ほど軽くなっています。脂肪が多くなっても、筋肉が少なければ、体重は増えにくいことになり、体脂肪が増えたことは気づきにくくなっています。
運動をしてダイエットすれば筋肉を減らさずに、体脂肪を減らすことができます。ところが、運動をしないで食事を減らすだけだった場合には、筋肉の量が減ってしまいます。筋繊維(筋肉細胞)の数は生まれたときから変わらず、運動による刺激を受けないと筋繊維は細くなっていきます。筋肉刺激されると筋繊維は太くなり、エネルギー代謝も高まっていきます。
脂肪をエネルギー代謝によって消費するのは筋繊維で、筋繊維が多いほど脂肪がエネルギー化しやすくなります。運動なし、もしくは運動が少ない状態でダイエットした場合には、筋繊維が細くなることによってやせにくくなり、太りやすくなってしまい、これがリバウンドにつながることになるのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)