Medical Diet45 ポールを使ったストレッチ

ノルディックスタイルのディフェンシブウォーキングに使う2本のポールは、歩くときだけでなく、日常の運動にも効果的に使うことができます。ポールで支えて歩くのは身体の負荷が少ないといっても、あまり歩き慣れていない人、運動をし慣れていない人には負担となることがあります。というのは、ポールによって体重が分散されているために、全身の筋肉の負荷が減るからで、運動の強度を感じにくくなります。本人が感じているよりも、実は強い負荷がかかっているのです。
そこでディフェンシブウォーキングであっても、歩く前には、スポーツ感覚のアグレッシブウォーキングと同じように準備運動を行います。せっかくポールを持っているので、これを使わない手はないということで、ポールを手に持っての上半身を中心にした運動、ポールを支えにして下半身を刺激する運動が行われます。
ポールなしでは深い屈伸、スクワットなどはしにくいという人も多いのですが、ポールを地面に突いておけば、上体の力も利用できることがあって、下半身を大きく動かす運動がしやすくなります。その利点を活かして毎日の強化運動をしようというのがポールストレッチです。ストレッチというと身体を柔らかくさせる筋肉運動によって、柔軟性を高めるものですが、その効果だけでなく、ポールの支えによって、さまざまな動きができることから筋力を強化することもできます。
特に続けてほしいのは、ポールの支えを活かしたスクワットで、深くしゃがんで、ゆっくりと起き上がることで足腰の筋肉を強化することができます。スクワットは、ゆっくりと時間をかけて上下動させることで筋肉が強められていきますが、下半身の筋力が低下してくると、このゆっくりという運動がしにくくなります。そこでポールを活かして、ゆっくりと身体を動かすスロートレーニングを日課として続けるようにしてほしいのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)