Medical Diet65 同じ食事量と同じ運動量で体脂肪をコントロール

やせることが健康の維持に必要であれば体脂肪を減らすようにする、逆に太る必要があるなら体脂肪を増やすようにするのが正しいダイエットであるとの認識をしています。この考えは、メディカルダイエットが、もともとは臨床栄養という病院の治療としての食事療法から始まったことと関係していますが、その手法として食事だけでなくて運動も組み合わせるようになったのは、女子レスリングの国際大会出場選手の体重コントロールのチームに加わったことから始めました。
オリンピックのレスリング競技に女子も加わることになり、階級が男子よりも少ないことから体重の大幅減、大幅増が必要となる選手が増えてきたことから、特別の調整が必要となりました。そのときのオファーは、同じ体脂肪率の選手に対して、同じ食事量、同じ運動量で一方は階級を上げ、一方は階級を下げるということで、要は同じ食事と運動で太らせる選手、やせさせる選手の支援ということでした。
単純に太らせる、やせさせるというのは通常の食事療法、運動療法でも可能ですが、体力、気力、技能を低下させずに希望をかなえるということで、広い分野から徴集され、その中に私も加わっていました。
そのときに提供したのが、運動と食事の、どちらを先にするかで体脂肪をコントロールして、脂肪を効率よくエネルギー化する方法で、具体的な手法については、これまでもコラムの形ですが何度か書いてきました。そして、メディカルダイエットの講習の中でもメインテーマとして伝えています。
この組み合わせの手法には運動と食事だけでなく、入浴も取り入れた3種類の組み合わせがあり、それぞれの増減で6つのパターンがあります。そのうちの体脂肪を増やして、健康面も運動能力的にも高めていく方法について、「太るための」というテーマで、これからしばらく紹介していくことにします。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)