Medical Diet69 やせるための食事前の甘いもの

甘いものを食べても太らないようにするためには、食べる量を減らして糖質に含まれるブドウ糖の摂取量を減らすか、太りにくいタイミングで摂るようにします。食事の前であっても後であっても、余計に甘いものを食べたら、その分のエネルギー量がプラスされて、太るようになるというように一般には考えられがちです。
ところが、甘いものを食べることで太りにくいどころか、逆にやせる方法もあります。それは食事の直前にブドウ糖が含まれた甘いものを食べる方法です。これは糖尿病の食事療法の特別バージョンとして使われている方法で、通常の食事の前に甘いものを食べると早く血糖値が上昇します。
満腹を感じて、これ以上は食べないようにさせるのは脳にある満腹中枢の働きで、血糖値が早く上昇するほど満腹中枢は早く働きます。そのために食べている途中で満腹感を得て、食べすぎないようになります。
あくまで食べ過ぎを防ぐための方法で、血糖値が上昇する前に食事を食べ終えてしまったら、役に立たなくなります。食べている途中で満腹感を得て、もう食べられない、途中でやめるというのがポイントです。血糖値の上昇には個人差があり、血糖値が上昇しにくい人の場合には甘いものと食事との間に数分間の余裕を作ることが必要になります。
甘いものは血糖値を上昇させるといっても、ブドウ糖を摂りすぎると膵臓から分泌されるインスリンの分泌量が多くなりすぎます。そのためにインスリンによって肝臓での脂肪合成が増えて、脂肪細胞に蓄積される脂肪の量も多くなっていきます。それでは食事の量に対して脂肪が増えすぎることになるので、甘いものの摂りすぎは避けるようにしなければなりません。
何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」ということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)