エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)が吸収されやすい時間帯があります。栄養素はそれぞれ吸収率が示されていますが、そのほとんどは平均値であって、吸収率がよい時間帯もあれば、あまりよくない時間帯もあります。それに関係しているのは、消化と吸収の生理的な効率の変化で、最も影響を与えているのは自律神経です。
自律神経には興奮系の交感神経と、抑制系の副交感神経があり、副交感神経は夕方以降から朝までに働きが盛んになっています。胃液を増やして消化を進めるのも小腸からの吸収を進めるのも副交感神経が影響しています。同じものを同じだけの量を食べても、朝食、昼食よりも夕食のほうが吸収される量が多くなっています。
朝食は空腹時間が長かったあとなので吸収率が高まるという考えがあり、実験でも吸収率が昼食よりも高いという結果が出ていますが、この時間帯に盛んに働いている交感神経は胃液の分泌を抑え、小腸の吸収を抑える方向に働きます。興奮して仕事をしていると空腹を感じにくくなるのは、交感神経の影響を受けているためです。
夕食は脂肪を多く蓄積して、寝ている間と朝食後に食事がエネルギー化されるまでのエネルギー源として脂肪細胞の中に脂肪が多く取り込もうとします。副交感神経には肝臓での脂肪合成を進める働きがあります。これに加えて、夕食では脂肪が蓄積やすいことが報告されています。それはエネルギーロスによる結果です。
食事で摂った脂肪が肝臓で蓄積のための中性脂肪に合成されるときには、似たようなものに変化させるだけなので、その合成に使われるエネルギーは食事で摂ったもののエネルギー量のうち3%ほどとなっています。それに対して、糖質とたんぱく質は違った形に変化させるために肝臓で多くのエネルギーが必要になります。その量は糖質では20%、たんぱく質では23%とされています。
これだけの差があるので、夕食で脂肪が多く含まれたものを食べると太りやすくなるのです。この仕組みを活用すれば、太るためのメディカルダイエットとすることができます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

