体重やウエスト周りを気にする人は多くても、体脂肪率までは気にかけている人となると少数派です。体脂肪は内臓脂肪と皮下脂肪を合わせたものを指しています。健康的な体脂肪率は年代によって異なるのですが、60歳以上では15%を下回らないようにすることがすすめられています。
体脂肪率が15%とすると体重が60kgでは9kgの体脂肪が蓄積されていることになります。体脂肪1kgはエネルギー量では7200kcalとなります。1日に男性で2400kcalの飲食をしているとすると3日分のエネルギー量に相当します。9kgだと27日分のエネルギー量となります。男性では10%以上の体脂肪率が健康的な生命維持には必要とされています。となると5%分しか余裕がないことになり、3kg、つまり9日分のエネルギーしか余裕がないので、もしも1週間も何も食べられないようなことがあったら生命の危機にもなりかねないということです。
これ以上の体脂肪が蓄積されていれば、生命維持しやすいことになります。男女で比較すると平均的には女性は男性よりも10%ほどは体脂肪率が高いので、これだけでも1か月分ほどのエネルギーがあることになります。男性でも体脂肪の蓄積が多ければ、女性並みに生き延びるためのエネルギーが蓄えられていることになります。
この計算方法で自分の体脂肪のエネルギー量を計算すると8日分となります。食欲を落とさないようにするのは当然のことで、運動をするときには、消費されすぎては困るので、先に太る(体脂肪を増やす)ようにしています。元気を出さなければならないときには、多くのエネルギーが必要になるので、その分の脂肪を増やすという面倒なことをしている身からすると、太っている人を羨ましく思うこともあります。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)