バランスボールというと姿勢を整え、体幹を鍛えるための運動ツールで、主にはストレッチ用の活用が知られています。しかし、初めて日本で紹介されたときには、エクササイズボール、フィットネスボール、Bボールという名称で有酸素運動のためのツールでした。
これを体幹トレーニングに活用した団体があり、メディアでも盛んに取り上げられたことから、いつの間にかバランスボールという名称が広まり、有酸素運動のほうは忘れ去れた状況となりました。
バランスボールの有効性について書かれた文書などを見ると、体幹を鍛えることでエネルギー消費を高めることが示されています。身体の奥の筋肉を鍛えること、細かな筋肉を鍛えることで代謝が高まりやすいのは事実ですが、ボールの上に腰掛けるようにしてバランスを長く取り続けるのは大変です。いくら効果があっても短時間では期待するような効果は得にくくなっています。
それと比べると、有酸素運動はボールに座って、身体を少し上下させてバウンドさせるたけです。テレビを見ながらでも、休みながらでも、いつでも簡単にできて、しかも長く続けることができるので、なかなかウォーキングなどの本格的な有酸素運動ができない人のダイエットのためにすすめています。Bボールは、バウンドボールという名称で初期段階では紹介されていたという事実もあります。
代謝を高めるためのメディカルダイエットでは、早歩きと普通歩行を交互に繰り返すインターバルウォーキングを指導しています。早歩きによって筋肉に多くの酸素を取り込み、その酸素を使って普通歩行での脂肪代謝を高めるものですが、無酸素運動系のウォーキングと有酸素ウォーキングを繰り返すことから歩くサーキットトレーニングとも呼ばれています。
その手法はバランスボールでも活用が可能で、スピードを高めたバウンドを2〜3分間、その後はゆっくりとしたバウンドを5〜10分間行い、これを時間が許す限り繰り返していくというものです。
雨が降った日でも日差しが強い日でも、早朝でも夜中でも、いつでも実施できるのがバランスボールのインターバル運動の大きなメリットでもあります。また、ウォーキングで膝の負担がきになるという人にとっては、安心して続けられる方法となっています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

