代謝促進成分というと、L‐カルニチン、α‐リポ酸、コエンザイムQ10があげられます。この他にもエネルギー代謝を促進させるために作用する成分はビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)などもあるのですが、L‐カルニチン、α‐リポ酸、コエンザイムQ10が三大代謝促進成分として特別扱いされるのは、共通する特徴があるからです。
その特徴ですが、以前は医薬品成分として使われていたものが、食品として使用することが許可されたという有効性が明らかになっている成分だというのが第一にあげられます。続いて、エネルギー代謝に必要ということで、体内で合成されていることです。それなら食品として摂る必要はないのではないかと考えられることもあるのですが、合成のピークは20歳代前半で、そこから先は年齢を重なるほどに合成量が減り、そのためにエネルギー代謝が低下してきます。だから、年齢を重ねると、以前と同じ食事量、同じ運動量でも太っていくようになるのです。
L‐カルニチンは細胞でエネルギー産生を行うミトコンドリアに脂肪酸を取り込むのに必要な成分です。α‐リポ酸はブドウ糖を取り込むのに必要です。そして、コエンザイムQ10はミトコンドリアでエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)を作り出す働きがある酵素に対する補酵素となっています。酵素は補酵素がないと、本来の働きをすることができないので、エネルギー代謝に欠かせない成分となります。
L‐カルニチンはダイエット成分として一般に知られていることから、太っていない人には必要ないと考える人もいるのですが、脂肪酸をエネルギー源としてエネルギーを多く作り出すのに必要であるので、やせていようと太っていようと重要な成分です。全身に60兆個以上ある細胞のすべてで作り出されるエネルギーを多くして、身体と脳を正常に働かせるために必要であるということを考えると、誰でも摂取すべき成分であるといえます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)