Medical Diet98 水を飲んでも太る人の生活

「水を飲んでも太る」ということを言って、どうやってもやせない理由として強調する人がいます。本当に水を飲んで太るとしたら、腎臓の病気か、血液中のナトリウムが多いことが考えられます。腎臓の働きが悪いと体外に排出される水分が体内に残り、細胞内や細胞の周囲の水分が増えて、いわゆるむくむ状態となります。
塩分のナトリウムには水分を吸着する作用があり、ナトリウムが多くなると血液の水分が増えていって、これが細胞の水分を増やすことになります。また、血管の細胞にもナトリウムが取り込まれて、細胞の中のナトリウムも水分を吸着するので血管の細胞が膨らんでしまい、細胞の新陳代謝が低下して、血管がもろくなっていくというデメリットもあります。
「水を飲んでも太る」と言う人に対して、食生活チェックで何を食べているのかと、その頻度について自己申告式でチェックしてもらっても、特に間食もしていないし、食事でも塩分は少なそうだということがあります。あまりに疑問があるので複数の方の1日の飲食の記録(といっても起きている時間帯)を動画で撮影してもらったことがあるのですが、自己申告とは違って、間食をしていたり、甘い飲み物を飲んでいるというのが大半でした。
どうして実際と違う申告をするのかというと、ながら食い、ながら飲みが多くて、テレビを見ながら、スマホを操作しながら、会話しながらといったように、食べていること、飲んでいることに集中していないために記憶に残っていないのです。集中していないということは食べているとき、飲んでいるときにも注意力が散漫で、実際に食べたり飲んだりしているよりも本人が少ないとしか記憶していない、中には飲食の記憶もないということが起こっています。
おいしいものを食べると、その満足感が満腹感を強めてくれるのですが、記憶に残らないような食べ方をすると、満腹感も感じにくくて、思った以上に食べている人が多いのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)