Original Mind19 一生のうちの“輪廻転生”

仏教では「輪廻」は車輪が回転し続けるように人が何度も生死を繰り返すことを指し、「転生」は生まれ変わることを指します。輪廻転生の生まれ変わりは人間だけでなく、動物や昆虫などにもなって、また人間になるという説明が一般にはされています。

必ず人に生まれ変わり、しかも同じ僧侶に生まれ変わることを運命づけられている人がいます。それはダライ・ラマとパンチェン・ラマです。

ダライ・ラマはチベット仏教ゲルク派の最上位の化身ラマで、ダライは大海を意味するモンゴル語で、ラマは師を意味するチベット語に由来しています。パンチェン・ラマはダライ・ラマに次ぐ高位の化身ラマで、サンスクリット語のパンディタ(学匠)とチベット語のチェンポ(偉大)の合成語とされています。

この話は、ダライ・ラマ法王アジア・太平洋地区担当初代代表から教えてもらったことで、その方とは私が過去に理事を務めていた作家団体で出会いました。

輪廻転生は人の一生を何度も繰り返すことで、ダライ・ラマとパンチェン・ラマでないと同じ僧侶に生まれ変わることはないので、生まれるたびに別の人間に転生します。転生するたびに前の記憶が残っていたら、多重人格になりかねない状態ですが、「これを経験したかったら人の何倍も経験することだ」と言われることがあります。

その経験は、多くの趣味や遊びをすることではなくて仕事を指しています。次々に一緒に仕事をするフィールドを変えて、もしくは複数のフィールドを同時にこなしていくことで、それぞれのフィールドで経験したことを積み重ねていくことです。

その「一生のうちの輪廻転生」には敵わないものの、私もタイプが異なる多くのフィールドを同時にこなしてきたことから、その経験を伝える立場に近づいているのではないかと考えているところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕