サプリメントというと錠剤やカプセルに入った栄養補助のために食品というのが一般的なイメージです。この場合のサプリメントは、アメリカの「ダイエタリー・サプリメント」(Dietary Supplement)を略したもので、「日常の食生活では不足する栄養成分を補うもの」とされています。
海外の人にサプリメントという言葉を使ったときには、ダイエタリー・サプリメントのことを言っているのだろうと察してもらえるのが大半ですが、サプリメントの元々の意味はイメージされることとは違っています。
サプリメントの元々の意味は“補助、補完、補充、補給”であり、不足しているものを補うことを指しています。通常の食事では不足する栄養素があったときに、それを補うために摂るということでは日本人の感覚のサプリメントと合致しています。
食品の補うものだけでなく、日常生活で運動が不足している人にとっての運動もサプリメントです。健康の維持・増進のために食事と運動だけでは不足していることがあれば、それを行うこともサプリメントとなります。
それぞれの方が健康づくりのために広く行っている活動もサプリメントということで、何が不足しているのかを把握して、それを補うことが大切で、身体によいだろう、心の健康のためにもよいだろうと安易に取り入れるのは違っています。
食品のサプリメントでは摂りすぎると体外に排出されて無駄になるものもあれば、身体に蓄積されて健康被害を起こすものもあります。健康のためによいと思って、頑張って行ったために心身にダメージを与えるようなことはあってはいけないという考えをしています。
それぞれの人が自分の状態を知り、それに合ったことを実践するのが広い意味でのサプリメントであるとの考えをもって、書き進めていくことにします。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕