Supplement Design13 血糖対策の飲み合わせ2

血糖値対策のサプリメント・健康食品の主な働きは胃で糖質をブドウ糖に分解する酵素のα‐グルコシダーゼの働きを抑制して、小腸からブドウ糖が吸収されるのを遅らせ、血糖値の上昇を抑える作用があるものですが、それ以外にも糖質の分解を抑制するものがあります。

◎アロエ
アフリカ原産のユリ科アロエ属の多年生常緑多肉植物で、その種類は600~700種類にも及び、古代エジプト、中国で薬用植物として用いられてきました。アロエの原産地はアフリカ、アラビア、地中海沿岸などの地域で、日本人に親しまれてきたキダチアロエやアロエベラのほかに、南アフリカで栽培されているケープアロエが代表的な種類です。アロエ(aloe)はアラビア語の「苦い」を意味するalloehが変化したものといわれます。肉厚の葉の表皮と内部は半透明のゼリー状で、ここに含まれる特有成分のムコ多糖類には、粘膜の保護や有害物質などの吸着力の保持、免疫細胞の活性化、抗炎症作用、腸内善玉菌活性などが認められています。表皮に含まれている苦味成分のアロインには便通促進作用があり、下剤として使われる医薬品の原料となっています。多糖類の中でも抗腫瘍性が認められたアロエマンナンや、血糖降下作用を持つアルボランA・Bが豊富に含まれています。サプリメントや飲用に主に用いられているのは、有効成分の含有量が多いアロエベラです。

◎ウチワサボテン
メキシコ原産の平たいウチワのような形のサボテン科オプンティア属の一種です。水溶性食物繊維のペクチンが豊富に含まれ、水分を吸ってゲル状になって粘度が高まることで、ブドウ糖が胃から小腸に運ばれる速度を遅らせます。その結果、ブドウ糖の吸収を遅らせて、血糖値の上昇を抑えることから血糖値を下げる作用が認められています。

◎菊イモ
北アメリカ原産のキク科ヒマワリ属の多年草で、根の先端が肥大化して根塊になります。主成分のイヌリンは難消化性の果糖が約30個つながった多糖類で、吸収されにくく、ブドウ糖が含まれていないことから血糖値に影響しません。また、イヌリンの一部は胃の中でゲル状になり、糖質や脂肪の吸収を抑制し、排泄させるため、血糖値、中性脂肪値の上昇が抑制されるようになります。

◎ニガウリ
インド原産の熱帯に自生するウリ科の植物で、ゴーヤ、ツルレイシとも呼ばれています。ビタミンCはレモンの3倍以上で、加熱しても減らない特徴があります。カロテン類も多く、抗酸化作用があります。カリウム、鉄、カルシウムなどのミネラルも豊富に含まれます。果実にはインスリンに似た働きをする化合物が含まれ、血糖値の上昇を抑える作用があります。また、特有成分のモモルデシンには食欲を抑える作用があります。

◎白インゲン豆
煮豆や甘納豆に使われる白色の豆で、大福豆、白花豆とも呼ばれ、ダイエット用の成分のフォセオラミンとしても知られます。α‐アミラーゼ阻害物質が含まれ、糖質をブドウ糖に分解する酵素のα‐アミラーゼの働きを抑制して、ブドウ糖の分解と吸収を緩やかにして、血糖値の上昇を抑制する作用があります。

◎羅漢果エキス
中国広西チワン族自治区原産のウリ科ラカンカ属の多年生ツル植物です。実は緑の4~6cmの球形で、乾燥すると茶色になり、甘味が出ます。乾燥した果実を殻ごと砕き、種子とともに煎じたエキスが使われます。甘み成分はトリテルペン系の配糖体で、砂糖の300~400倍もの甘味があり、小腸からは吸収されないため、血糖値を上昇させない甘味料として使われます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕