前回の「相互作用がある代謝促進成分」に続いて、今回は「相互作用のない代謝促進成分」について解説していきます。取り上げる成分はL–カルニチンです。
L–カルニチンは他の代謝促進成分(α−リポ酸、コエンザイムQ10)と同様に、体内で合成されますが、合成のピークは20歳代前半で、それ以降は合成量が減り、体内での保持量も減るために、代謝促進作用が低下していきます。
年齢を重ねると同じ食事量、同じ運動量では太っていくようになるのは、この代謝促進成分の減少が大きく関係していきます。L–カルニチンが体内で充分な量が確保されているときには、細胞の中でエネルギー代謝が起こるミトコンドリアに脂肪酸が多く取り込まれていきます。
L–カルニチンが不足すると、脂肪酸がミトコンドリアに取り込まれにくくなり、取り込まれなかった脂肪酸は余分なものとして脂肪細胞の中に蓄積されていきます。
そのような結果になるのは、脂肪酸はL–カルニチンと結合しないとミトコンドリアの膜を通過できない仕組みになっているからです。L–カルニチンの減少は、脂肪酸の取り込みの低下、脂肪酸のエネルギー代謝の低下に直結していくのです。
なぜL–カルニチンはサプリメント成分として多くを摂っても相互作用や健康被害が起こらないのか、ということですが、一つには体内での合成量が減っている場合には、それを補うために使われて、体内で余分になることが少ないからです。
もう一つの理由が重要で、L–カルニチンは必須アミノ酸のリシンとメチオニンを材料に体内で合成されていることがあげられます。サプリメントの摂取で多くの量があったとしても余分なものは元の必須アミノ酸に分解されます。
理論上の話ではなく、実際にL–カルニチンのサプリメント成分としての研究は、医薬品成分からサプリメント成分としても使用が厚生労働省から許可された2002年以降、ずっと続けられています。
その研究の第一人者は、日本メディカルダイエット支援機構の副理事長の工学博士です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕