槐(えんじゅ)の木に寄生する硬質のキノコで、半円形で形が耳に似ていることから槐耳と書いてカイジと名づけられました。漢方素材としての歴史は長く、1500年以上前の唐時代の医学書『新修本草』には「カイジには治風、破血、主治五痔、心痛に効果がある」と記載されるほか、多くの文献に効果が記されています。現代医学による研究は1979年から始まり、中国の8つの医療機関から100人近い研究者が集められ、国家プロジェクトによって薬理作用、臨床試験などが20年に渡って続けられました。手術、抗がん剤、放射線による西洋医学の抗がん治療とともに使うことを目的として、菌糸体の培養が行われ、カイジ菌糸体エキスを用いた免疫研究、毒性試験、臨床試験によって国家Ⅰ類漢方新薬として認められました。有効成分はPS‐Tと呼ばれる多糖たんぱく質で、6種類の単糖と18種類のアミノ酸が結合されて構成され、エキス顆粒に占める有効成分の割合は40%を超えています。有効成分による免疫細胞の強化に加えて、アポトーシス(がん細胞の自滅)の誘発が認められています。カイジ製品は、日本では健康食品として顆粒製品が販売されています。