血流を盛んにするn‐3系の脂肪酸は酸化しやすいという難点がありますが、酸化しにくい特徴があるn‐3系脂肪酸として知られているのがクリルオイルです。クリルは南極に生息するオキアミという動物性プランクトンで、そのクリルに5%ほど含まれているα‐リノレン酸から抽出されたのがクリルオイルです。クリルオイルを小魚が食べ、中型魚、大型魚が食べるという一連の流れで、クリルオイルがマグロやカツオなどに蓄積されていきます。α‐リノレン酸は魚の体内でEPAとDHAに変化します。クリルオイルにはEPAとDHAが約30%含まれているほか、リン脂質が約40%含まれています。また、クリルオイルには抗酸化成分のアスタキサンチンが含まれています。このアスタキサンチンはオキアミの赤い色素で、活性酸素を消去する働きがあり、血液中の中性脂肪の低下や悪玉コレステロールとも呼ばれるLDLコレステロールの低下、善玉コレステロールとも呼ばれるHDLコレステロールの上昇が認められています。このほかに肝機能改善、血圧安定、疲労回復、眼精疲労などの作用もあります。