テレビのニュース番組や講演会、ときには会議での発言で、自分の耳を疑って聞き直したくなることがあります。目で見るものなら“思わず二度見する”ということになるのですが、それに匹敵する“二度聞きしたくなる”ということを何度も経験しています。
自分に関わる話は次回以降に譲るとして、初めに書くのはニュース番組で聞いた「ゴルフを愛する人への冒涜ですよ」です。ある中古車買取・販売会社の社長が、社員がゴルフボールを使って車体を傷つけていたことに対しての発言で、「自動車を愛する人」の聞き間違いではないかと、まさに耳を疑いました。
テロップが出ていたので、それを見たら、耳で聞いたのと同じことが書かれていたので、聞き間違いや自分の勘違い、認知機能の衰えでなかったと安心はしたのですが、それにしても聞き間違いではなくて、社長がそんな考え方だから起こった不祥事と考えてしまいます。
買い取ってもらったら中古車と表現される自動車は、乗り続けているときには愛車であり、愛情を持って大事に使ってきた自動車を手放すのは、それこそ“娘を嫁に出す父親”のような気持ちです。
愛情を注いで傷つけないように、負担をかけないように大事に使ってきた愛車を手放すときの気持ちは、自動車を扱うことを仕事にしている人ならわかっているはず、という思いは通じなかった、通じない人だったということです。
それにしてもゴルフボールを使って傷つけた社員に対して「ゴルフを愛する人への冒涜」という問題発言が出るのは、社長が冒涜したのと同じことで、そのことへの反省の弁があって然るべきだと思うのですが、そうではなかったので、“二度聞き”してしまったということでした。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕