これって聞き間違い? 2「発達障害児は入れない」

発達障害児の栄養改善を目的とした“発達栄養”の研究を始めたときから、サプリメントによる改善について研究している会社の理学博士と交流してきました。彼はスポーツによる発達障害の改善についても研究していて、スポーツ施設を社内に作って、一般にも営業開放していました。

発達障害では運動機能を高めることによって脳幹を発達させ、認知機能を高めることは以前から知られていて、その手法は実際に発達障害児支援施設でも実践されています。発達障害は想定外のことに対応することに困難さがあるのですが、スポーツは想定外の出来事の連続で、それに対応することは脳の機能を全体的に高めることにもつながります。

それだけに発達障害児を受け入れてくれるものと思って話をしていたのですが、「発達障害児は入れない」と言い出したときには自分の耳を疑ってしまいました。完全に聞き間違いかとも思ったのですが、入れない理由について語り始めたので、これは聞き間違いではなかったと確認することができました。

いろいろと理由を並べていましたが、第一の理由は「和を乱すから」でした。発達障害は特性の現れ方が千差万別であるので、その対応も千差万別であるということを強調していた方で、そのことは講演でも聞いたことがあります。

確かに発達障害児は、決められた通りにできないことがあって、グループ行動が苦手なところがあります。そのことは発達障害児と関わりがある人なら承知しているはずのことです。グループでのレッスンに適さないのなら、個別にレッスンするか、別のメニューを考えるなど、やることはあるのに、簡単に「和を乱すから」と拒否をするようでは、発達栄養のサプリメントの共同研究者としては相応しくないと判断しました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕