エネルギー代謝39 コルチゾールによる分解を促進

体脂肪を分解するには、身体を動かすことが重要で、多くの酸素を吸い込んで、その酸素を使ってエネルギー化させていきます。目覚めている間なら、意識して身体を動かすことで脂肪酸をエネルギー化する脂肪代謝を進めていくことができます。

これに対して、寝ている間だと身体活動は大きく低下します。それと同時に脂肪細胞に蓄積された中性脂肪を分解する能力も低下して、脂肪酸をエネルギー化することもできにくくなります。

では、寝ているときには脂肪代謝は進んでいないのかというと、寝ているときにも脂肪酸が35%、ブドウ糖が65%くらいの割合でエネルギー源として使われています。このブドウ糖は血液中にある血糖(血液中のブドウ糖)で、まずは血糖が使われます。血糖が不足してきたときには、筋肉と肝臓に蓄積されているグリコーゲンを分解してブドウ糖を補っています。

これに対して脂肪酸のほうは、血液中に脂肪酸として流れているものは多くはありません。血液中の脂肪酸の多くは食事をして吸収されたもので、寝ている間は食事をしていないので、脂肪酸の量は少なくなっています。もう一つ、脂肪酸を補うルートは脂肪細胞に蓄積されている中性脂肪を分解する方法です。中性脂肪は脂肪酸が3つ結びついたもので、これを分解して脂肪酸にするときには通常ではアドレナリンが必要となります。

寝ている間は身体を動かしていないので、興奮作用があるアドレナリンが分泌されていません。では、どのようにして脂肪酸を補うのかというと、その役割をしているのがコルチゾールです。コルチゾールは副腎皮質から分泌されるホルモンで、心身のストレスが高まると急激に分泌が増えることからストレスホルモンとも呼ばれています。

強いストレスを受けているときには、その状態から逃げ出さないといけないので、多くのエネルギーを作り出すために脂肪酸をエネルギー化させる必要があります。コルチゾールを多く分泌させてエネルギー化を進めていくためには起きている必要があります。ところが、寝ている間には、そのような状態にはなっていません。

そこで就寝中にはコルチゾールが分泌されて、脂肪の分解が進むようになっています。コルチゾールが盛んに分泌されるのは深夜の2〜4時で、この時間帯に熟睡していることが必要になります。そして、分泌後に体内でコルチゾールが濃くなっているのは起床前の時間帯となっています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)