コエンザイムQ10の免疫が注目されなかった理由

コエンザイムQ10が医薬品から食品として販売することが許可されるようになった2001年からコエンザイムQ10は抗酸化や抗疲労が知られ、全身の細胞のミトコンドリアでのエネルギー産生が注目されて、さまざまな研究が行われてきましたが、免疫については後回しにされてきたところがあります。というのは、免疫を高めるところまでの効果が確認されるほど多くの量が体内に取り込まれにくいということがあります。
コエンザイムQ10の吸収率は、もともと低くなっています。これは体内で合成される成分であるために食品から多くが吸収される必要がなかった、ということがあげられます。医薬品となってから吸収率が高まったといっても、一般的なサプリメント成分のコエンザイムQ10の吸収率は約1%です。そのため、かなり多くの量を摂らないと免疫を高めるまでの効果が得られなかったのです。
サプリメントは安いものではなく、例えば10倍の量を摂らなければならないとすると費用も10倍かかることになります。それならば同じ効果がある他の成分を摂ればよい、吸収率が高いものを摂ればよいとの考えになるかと思いますが、体内でコエンザイムQ10の代わりとなる成分はありません。吸収率のほうは解決法があります。コエンザイムQ10を環状オリゴ糖(シクロデキストリン)で包接したタイプは吸収率が約18倍、つまり18%にもなることが研究によって明らかにされています。コエンザイムQ10と「包接」のキーワードで検索すれば該当するサプリメント商品を知ることができます。