業界の数だけコンサルトの種類はあると言われます。そのコンサルタントをまとめる団体・協会も数多く存在しています。
コンサルタント(consultant)は「クライアント(顧客)から相談を受けて、アドバイスを提示する仕事」とされ、顧問、相談役と訳されることもあります。
もう一歩踏み込むと、「クライアントの抱える経営課題を客観的に分析して、最適な解を導き出す仕事」と説明することができます。「解」というのは解決方法を示すだけでなく、その実行まで含んでいます。
アドバイスだけして、「結果が出せるかどうかは会社の実力次第」ということではないのですが、アドバイスをして「結果にコミットする」という、どこかのキャッチフレーズのように、責任を持って一緒に行動するのもコンサルタントに求められることです。
日本では、コンサルタントを名乗るのに必須な資格や免許はなく、誰でも始められるだけに、求めに応じることができないコンサルタントがいるのも事実です。
私たちの専門分野のメディカルダイエットの立場で言うなら、やせたいと言う人をやせさせれば任務完了というコンサルタントの仕事ではなく、やせたいという希望がクライアントにとって合っているのか、やせるための方法が適しているのか、結果として健康度が高まる方法なのか、ということまで示して、見守り、励まし、時には止めることもするべきです。
そのような役割をする専門家はタクティシャンと呼ばれます。タクティシャン(tactician)は戦術家と訳されて、ヨットレースで波や天候、他艇との駆け引きを指示するクルーを指しています。
「クライアントから相談を受けて、アドバイスを提示する仕事」というところではコンサルタントとイメージが重なるところもあるものの、タクティシャンは実務部隊と一緒に現場で戦うということはしません。
ヨットレースでも、どんな嵐の中でもクルー(チームを組む選手)と一緒になって操作することは原則としてしません。というのは、全体を見極めて、的確に指示を出す立場の専門家がいないと重要なことを見逃して、大きな間違いをしかねないからです。
ということで、タクティシャンは“軍師”と呼ばれるのが相応しく、企業へのアドバイスも軍師として寄り添うのが役割と言うことができます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕