沖縄の特産の柑橘類であるシークワーサーに含まれるノビレチンはフラボノイドの一種で、天然色素のポリフェノールです。ノビレチンには血糖値の上昇を抑える作用や内臓脂肪を減らす作用、さらにアレルギー抑制や認知症の予防効果もあることから、長寿食の一つとして人気が高まっています。
フラボノイドには複数の種類がありますが、フラボノイドの水酸基のうち6つがメトキシ基に置き換えられたポリメトキシフラボノイドには抗アレルギー作用、抗がん作用があることが報告されていますが、ノビレチンはポリメトキシフラボノイドの一種です。
ノビレチンはシークワーサーの他にも温州みかん、かぼす、ポンカンなどにも含まれているものの、その量は圧倒的にシークワーサーが多くなっています。
ノビレチンには脂肪細胞から分泌される善玉ホルモンのアディポネクチンの分泌を促進させる作用があります。アディポネクチンにはインスリン感受性を高めて、インスリンの分泌量を抑えることから糖尿病の予防効果があります。
糖尿病は血糖値が上昇することで膵臓からインスリンが多く分泌され、そのために膵臓が疲弊してインスリンが分泌されにくくなり、血糖値が下がりにくくなることが大きな要因となっています。これを抑える効果が期待されています。
インスリンには血糖(血液中のブドウ糖)を細胞に取り込ませる働きと同時に、肝臓で脂肪を合成させる働きもあります。インスリンが多く分泌されるのは余計に脂肪を合成させることになることから、インスリンの分泌抑制作用は肥満の予防にもつながります。
また、ノビレチンには脂肪細胞に蓄積された中性脂肪の分解を促進する作用もあります。分解された脂肪酸は血液中に放出されて、この脂肪酸が細胞に運ばれてエネルギー化されます。