ツイン・ウォーク80 効果を歩きながら考える

歩くことによる健康効果は、会議室で考えているだけでは確認することができなくて、とりあえず歩いてみないことには実際にところはわからないということがあります。だからといって歩けばよいということではなくて、健康効果について考えていることがあって、それを実践する場としてのウォーキングがあります。

そして、考えたことと実践して感じたことの違いや、想像どおりの結果ということがあって、それを検討して、健康効果の理論を現実化させていくということになります。その検討の場は会議室や研究室に限ったことではなくて、歩いた直後の打ち合わせ、さらに前の歩いている途中で行うということも考えられます。

これはコグニサイズの手法と共通するところがあります。コグニサイズは座ったり身体の一部を動かして頭を使う課題に取り組むことではなくて、全身を動かしながら頭で考える課題を組み合わせることを指しています。

歩くことで言えば、歩きながら計算問題を解く、しりとりするということが、よく例としてあげられます。それによって脳の活動を活発にする機会を増やして、認知症の発症を遅れさせる効果が示されています。
コグニサイズ(cognicise)は、cognition(認知)とexercise(運動)を組み合わせた言葉で、目的は認知機能の向上です。

脳で記憶を司る海馬は、有酸素運動によっても働きが高まることから、運動と頭を使うということを同時に行って、海馬の機能を高めようというのがコグニサイズを推奨する理論となっています。

認知機能の向上は歩くことの実践のメリットになるだけでなく、コグニサイズの効果を得る方法もまた歩いて考えるということでもメリットが得られます。さらに、健康効果だけでなく、健康効果を得るための方法、それを進めていく運営方法についても考えながら歩くということもあげられています。

2つのことを同時に期待するのは、ツイン・ウォークの考えと一致するところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕