ヒトケミカルとフィトケミカルの違い

三大ヒトケミカルは医薬品から食品にも使うことが許可されました。健康食品の素材の中には医薬品から食品として使われるようになったものもあり、日本では健康食品素材であっても海外では医薬品の成分となっているものもあります。しかし、三大ヒトケミカル医薬品として機能が、そのままサプリメント素材として許可された他にはない特徴的な成分となっています。
健康食品の素材はフィトケミカル(phytochemical)と呼ばれます。これは植物中に存在する天然の成分を指しています。一般には「通常の身体機能の維持には必要とされないが、健康によい影響を与えることが期待される化合物」を意味する用語として使われています。不足しても欠乏症が起こることがないことから“身体機能の維持には必要とされない”と考えられています。
“健康によい影響を与えることが期待される”ということは、期待した結果が得られないこともあるということ意味していますが、機能性を科学的な手法で確認した結果が審査を受けることで認められる特定保健用食品、確認した結果を届け出することで認められる機能性表示食品があります。それに対して、いわゆる健康食品は審査も届け出もされていないことから“期待される”食品とされています。
三大ヒトケミカルは医薬品としても使われていることから機能性が明らかになっています。コエンザイムQ10は機能性表示食品としても届け出されていますが、その機能は抗疲労です。コエンザイムQ10には抗疲労のほかに抗酸化、ダイエット、心臓病の予防、糖尿病などの生活習慣病の予防、免疫向上、美肌、関節痛の改善、骨粗鬆症の予防などの効果もあげられています。
これらの機能が認められることから、多くの健康食品の素材として使われています。しかし、さまざま機能の基本となっているのはエネルギー代謝です。三大ヒトケミカルに共通している抗酸化ですが、ミトコンドリア内でエネルギー代謝が効率的に行われることで不完全燃焼がなくなり、活性酸素が発生しにくくなることが関係しています。エネルギー物質のATPが多く作られることによって、細胞自体の働きが高まり、細胞が結びついた器官や臓器などの働きが高まり、さまざまな健康効果を生み出しているわけです。
三大ヒトケミカルの摂取は、他のサプリメント、健康食品の効果を高めるだけでなく、医薬品の効果を高めることが知られています。健康食品ではなくサプリメントとして補うことでの有用性は、食事や医薬品の効果を補うことも評価されています。
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