ピロリ菌の危険性が知られるようになった今から20年ほど前のこと、当NPO法人の理事長がニュージーランドのマヌカハニーについて取材して週刊誌に記事を掲載しました。その後は、ピロリ菌を退治する食品といえばマヌカハニーということだったのですが、明治のLG21が登場してからはピロリ菌の退治といえば特別な乳酸菌が作り出したヨーグルトという情報がメディア関係者にも広まりました。テレビ局から取材を受けたときにマヌカハニーの話をしたところ、まったく新しい情報という驚きの反応があったことに、こちらが驚いてしまいました。
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は胃がんの大きな原因とされ、ピロリ菌の罹患者は世界人口の半分ほどとされています。日本人の罹患者は約6000万人とされ、50歳以上では80%がピロリ菌に感染していると関連の学会などで発表されています。強酸性の胃液の中で生き残ることができるうえに、胃壁に潜り込んでいって、がん化を進めていきます。
ピロリ菌の治療は抗生物質で除菌できるものの、除菌の成功率は70%ほどで、除菌されなかったときにはピロリ菌は薬剤耐性を持って、抗生物質が効かなくなります。だから、食品での退治が期待されているのです。
マヌカハニーはニュージーランドに自生するマヌカの花から採れる蜂蜜で、抗菌力が非常に高く、抗酸化物質はMGO(食物メチルグリオキサール)であることが確認されています。
MGOが多いマヌカハニーほど抗菌力が強いということで、マヌカハニーの取り扱い数が多い東京・赤坂の“ニュージーランドギフトショップ”で見せてもらいました。MGOの値が高いほど価格も高いのですが、購入する人は有効性を求めているようで、MGO値が高いほうが人気も高いとのことです。
マヌカハニーに詳しい当NPO法人の理事に聞いたところ、MGOはマヌカハニーを加熱することで増えていくのですが、加熱するとHMF(ヒドロキシメチルフルフラール)も増えていきます。HMFは糖の熱分解によって生成される有機化合物で、発がん性があり、MGO値だけに注目するのではなく加熱の有無についても確認しなければならないということです。
ちなみに店舗で見せてもらったマヌカヘルスニュージーランド社のマヌカハニーは加熱なしなのに最高でMGO550+の商品までありました。