健康で長生きする健康寿命延伸は地方創生の重要課題であり、内閣官房が主導する「まち・ひと・しごと創生総合戦略」(2021年改訂版)に基づいて各自治体が地方版総合戦略を作成し、運動と栄養、健康知識による健康増進に5年計画で取り組んでいます。
また、「生涯活躍のまち」として中高年齢者が主体となって地域社会に溶け込みながら健康でアクティブな生活を送ることができるコミュニティづくりをして、中高年者が健康長寿を目指すことを示しています。高齢者はサービスの受け手ではなく、仕事・社会活動・生涯学習などに積極的に参加する支え手であり、生涯スポーツの推進、生涯学習の推進をもって地域に溶け込んで多世代と共働することが目指されています。
この動きは健康づくりの運動に取り組む多くの団体が目指すところであり、日本健康スポーツ連盟をはじめとした健康ウォーキングを推進する活動とも合致しています。
健康寿命の延伸は国が主導し、具体的に地方自治体が掲げる重要なテーマであり、健康づくりの運動を取り入れた健康寿命の延伸による地方創生に多くの自治体が取り組んでいます。これに呼応して、関連団体とともに健康寿命延伸のための健康づくり研究を研究機関や医療機関などとの連携によって進めるとともに、研究成果を実践に活かすための教育に当たる指導者が地域において健康ウォーキングによって活躍していくことを目指して、資格認定教育を実施していきます。
運動による健康寿命の延伸については、まだ研究途上の段階であり、教育内容としては完璧ではないとの意見もあります。しかし、研究機関や医療機関のデータを、そのまま実践するのではなく、実際に地域を巻き込んで取り組み、その中で得た実践データを研究機関にフィードバックして、新たに研究を重ね、それを再び実践の場で活かしていく手法が重要となります。この手法は、地方創生事業の総合戦略においてもPDCAサイクル(Plan→Do→Check→Action)として採用されており、この手法と同様の手順を取ることによって健康ウォーキングを活用した健康寿命延伸による地方創生との連携が進めやすくなるとの認識をしています。