健康スポーツ4 健康スポーツとしてのウォーキング

スポーツというと、どうしても競技性が求められることがあるために、ウォーキングはスポーツなのかという議論は何度もされてきました。しかし、スポーツ庁はスポーツ基本計画の第二期スポーツ基本の計画の中で「スポーツは身体を動かすという人間の本源的な欲求に応え、精神的充足をもたらすもの」と定義しています。

これに従うと、競技スポーツだけでなく、ウォーキングはスポーツということになり、自由に楽しみ、“する”だけでなく、“見る”ことも“支える”こともスポーツという感覚であるので、スポーツと言って問題はありません。

ウォーキングは一定の距離を歩くときに時間を計測することはありません。マラソンは完走証にはタイム(かかった時間)が表示されますが、通常のウォーキング大会の場合の完歩証には距離が書かれているだけです。参加者の最後を歩くアンカーは設定時間があり、アンカーに追い抜かれないように歩くという暗黙の了解があります。

しかし、参加者の中には自分で時間を測定して、それを完歩証に書き入れている人もいます。これは毎年参加して、体力的に高まっているのか低下しているのか、その差を知るためのことです。

完歩時間を記録するウォーキングイベントがないわけではないのですが、なぜ時間を記録しないのかというとウォーキングを主導する日本ウオーキング協会が国際市民スポーツ連盟の競わないスポーツの活動に参加しているからです。

日本のウォーキングの始まりは、前の東京オリンピックの年(1964年)のことで、アメリカ大陸横断のウォーキングイベントに参加した大学生によって始められました。これも時間を競うことはなく、集団で同じコースを歩くウォーキングマーチ(ヨーロッパの行軍から始まった)がウォーキングとして日本に持ち込まれました。

長距離を歩くよりも、短距離でも健康効果がある歩き方をしたいという希望は多く、生活習慣病の予防と改善のために医師からすすめられるのは、こちらのほうです。ウォーキングが健康スポーツとして認められるには、身体の状態に応じた歩き方の研究も必要になってくるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕