健康デザイン33 簡単にできるサーキットトレーニング

有酸素運動には体脂肪をエネルギー化して減らす効果があり、無酸素運動には筋肉を強化する効果があります。ともに健康づくりには大切なことですが、この2種類の運動を交互に繰り返すことによってエネルギー代謝を高め、より効果的に体脂肪を減らす効果を得ることができます。

その方法としてよく知られているのはサーキットトレーニングです。これはマシントレーニングによる無酸素運動を30秒間、エクササイズによる有酸素運動を30秒間、繰り返すものですが、無酸素運動では血流が盛んになって筋肉に多くの酸素が送り込まれ、この酸素を使って有酸素運動の効果を高めていくという効果があります。

30秒間で切り替えるのは、無酸素運動によって筋肉の働きを低下させる疲労物質の乳酸が30秒を過ぎると増えていくからです。しかし、乳酸は有酸素運動によって分解してエネルギー化することができるので、30秒間にこだわることはありません。

サーキットトレーニングは施設や設備が必要になりますが、外を歩くだけで有酸素運動と無酸素運動を繰り返して、同様の効果を得る方法があります。それはインターバルウォーキングです。これは普通歩行と速歩(なんとか会話をしながら歩くことができる速度)を繰り返すもので、脂肪代謝を高めることができます。

インターバルウォーキングは外出しないとできないわけですが、室内でも簡単にインターバルトレーニングを行うことができます。

その一つがバランスボールを用いた方法です。バランスボールのバウンド運動は有酸素運動、ボールを手や脚で押しつぶす運動は、ゆっくりと強く押すことで無酸素運動となります。

ノルディック・ウォーキングに用いられるポールを使ったストレッチは安定して、大きく身体を動かす有酸素運動のストレッチが実施できます。このストレッチにバランスボールによるバウンド運動を交互に実施することで、無酸素運動と有酸素運動の組み合わせ効果が得られます。

マシントレーニングに比べると負荷が弱いように感じるかもしれませんが、一般的なサーキットトレーニングのマシンは負荷が低く、それも30秒間だけなので筋肉の負荷はそれほど高いものではありません。
〔健康ジャーナリスト/日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕