健康デザインを始めるに当たっての基本的な判定である身体年齢測定と食生活チェックは、企業・団体などの従業員・職員の健康管理に用いられていますが、従業員・職員の健康は家族の健康があってのことです。
健康診断を受けて本人は身体的な健康状態が保たれていることがわかったとしても、食事を作っている人、一緒に食べる人によって、今の状態が長く続くとは限らないことになります。食べているものが変化すると、それは健康にも大きな影響を与えます。
健康状態は“心身の健康”と表現されるように、身体の健康だけでなく、心の健康があってこそ保たれているものであり、“心身”というように心が先に出てくるほど大切な要素となります。
心身の健康がともに保たれていて、そのバランスがよい状態が「health」の上に位置する“よりよい状態”の「wellness」になります。よりよい状態を目指すには、生活環境が重要であり、家族も健康であって初めて従業員・職員の健康が継続的に続くという考えをしています。
そこで、従業員・職員の健康を保つために導入している身体年齢測定と食生活チェックは、家族にも実施して、複合的に健康の維持・増進に役立ててもらうことをすすめています。
身体年齢が実年齢よりも高く判定されたときには、運動や生活活動の改善、食事の改善がすすめられることになりますが、一人では取り組みにくく、継続もしにくいことです。従業員・職員が健康であっても、家族の健康状態が保たれない状態であることがわかったとしたら、その改善にも気配りすることは、従業員・職員の健康にも必ず跳ね返ってくることです。
家族に身体年齢測定と食生活チェックを実施する場合には、会社や団体とは異なる判定の機会が必要になることから、その対応も健康デザイン活動では初めから考えて“デザイン”をしています。
〔健康ジャーナリスト/日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕