学習障害114 食品添加物と農薬は掛け算で作用する

食品添加物は安全性が確認されて、さらに安全性が確保される量しか食品に使えないことになっています。
安全性については、ラットやマウスを使って、8種類の確認試験が行われています。
◉一般毒性試験
28日間反復投与毒性試験:28日間繰り返し与えて生じる毒性を調べる
90日間反復投与毒性試験:90日間繰り返し与えて生じる毒性を調べる
1年間反復投与毒性試験:1年以上の長期間にわたって与えて生じる毒性を調べる
◉特殊毒性試験
繁殖試験:2世代にわたって与えて生殖機能や新生児の育成に及ぼす影響を調べる
催奇形性試験:妊娠中の母体に与えて胎児の発生、生育に及ぼす影響を調べる
発がん性試験:ほぼ一生涯にわたって与えて発がん性の有無を調べる
抗原性試験:アレルギーの有無を調べる
変異原性試験:細胞の遺伝子や染色体への影響を調べる
食品添加物の使用量は、ラットやマウスなどの動物試験で食品安全委員会や国際機関が無害と確認した量(無毒性量)の100分の1の量を毎日食べ続けても安全な量を1日摂取許容量としています。安全なギリギリの量ではなくて、その100分の1が最大量となっているので、普通に考えたら危険性はないと感じます。
ところが、食品添加物のような化学物質は、複数のものが使われると有害性は足し算ではなく、掛け算で現れます。これは農薬についても同じことがいえます。複数の食品添加物が使われるのが当たり前となっているものであっても、単体試験、つまり1種類の食品添加物での安全性試験しか行われず、使用できる量も複数では確認されていません。
特に不安の声があげられているのは合成着色料で、「食用黄色4号」といったように色と号で示されていますが、この原料は石油でタール系色素とも呼ばれています。わざわざ合成着色料不使用と記載している加工食品があるのは、その不安を消費者が抱いていることへの対応といえます。