学習障害45 異音異議語は面白い5

同じ漢字で発音が違う異音異義語を紹介しています。今回は、あ行の“い”から始まる異音異義語の第2回です。
一時「いちじ」あるとき。午前または午後零時より一時間後の時刻。少しの時間。その場限り。同時。一回。「いっとき」ひととき、今の2時間に当たる。わずかの時間。同時。
一途「いちず」一つのことに向かい他をかえりみないこと。「いっと」ひとすじの道。一つの方向。
市場「いちば」毎日または定期に商人が集まって商品売買を行う場所。常設の設備があって主に日用品・食料品を販売するところ。「しじょう」売手と買手が特定の商品を規則的に取引する場所。一定の場所・時間に関係なく相互に競合する無数の需要・供給間に存在する交換関係。
一分「いちぶ」単位(十分の一)。一部金または一部銀。一分の官。「いっぷん」時間の単位、1時間の60分の1。
一歩「いちぶ」古来の面積単位。「いっぽ」ひとあし、ひとあゆみ。いちだん。
一文「いちぶん」一つの文章。「いちもん」貨幣単位。穴明銭一枚。ほんのわずかの銭。一つの文字。
一味「いちみ」同じ仲間、味方すること。事または理の平等。独特の味わい。一味唐辛子の略。「ひとあじ」ちょっとした味。微妙な味加減。
一目「いちもく」一度ちょっと見ること。「ひとめ」一度見ること、ちょっと見ること。目の中いっぱい。物または景色の全体が一瞬の間に見渡せること、一望。
一文字「いちもんじ」一つの文字。横にまっすぐなこと、一直線に突進して脇目もふらないさま。掛物の本紙の上下に横につける細いきれ。劇場の舞台の上方に垂れる横長の黒幕。刀の茎に作者銘として「一」の字を切ったもの。鎧の押付の化粧の板に併行する部分。浮世絵版画で風景画などの上部にある空色または朝日などのぼかし。「ひともじ」一つの文字。葱のこと(女房詞)。