感染拡大から考える県境封鎖

新型コロナウイルスの感染拡大を国単位で防ぐために国境封鎖が進められています。国境封鎖は新型コロナウイルスを国内に持ち込ませないことが主な目的で、完全に封鎖するのではなく、国内に入るためには新型コロナウイルスに感染していないことを証明するために2週間の隔離を求めるということがなされています。隔離されている間に陰性であることが確認されれば入国を許可され、陽性だった場合には入院治療か症状が治まってきたところで帰国させられるかということになります。
そんなことをされたら、せっかく飛行機や船を利用して海外に行ったことが無駄になりかねないということで、国境を超えて来ることを諦めさせるという効果があるということです。飛行機や船といったのは島国の考え方で、陸地で他国と接している国の場合には陸路で越えてくるために国境での移動制限などの対策が必要になります。
陸路での移動の制限というのは、これまでは考えられないことでしたが、初めての出来事として3連休中だけとはいえ県境を越えないように封鎖措置に当たるようなことが実施されたのは驚きであるのと同時に、実際にどんなことをするのか疑問だという人も多かったようです。県境封鎖とは伝えられていますが、今回のことは大阪府と兵庫県の境なので、府県境と表現したほうがよいかもしれません。封鎖と言われることがあっても、実際には移動の自粛で、感染者が多い大阪府と兵庫県の感染者が隣接地域に感染を拡大させないために、とにかく持ち込まないように移動しないでくださいというのが主意となっています。
国や地域に新型コロナウイルスを持ち込ませないための水際対策として実施するのが国境封鎖、県境封鎖ということですが、封鎖は外に持ち出させないためにも実施されるものです。これはマスクの効用と同じで、マスクは外からの感染を防ぐ効果が極めて少なく、自分の感染を他の人に撒き散らさないために使われるものとされています。マスクのように、自分が住んでいる自治体から隣接する自治体に広めてしまわないようにするのが県境封鎖のはずですが、まだまだ持ち込ませないための方策が優先されての封鎖となっています。