支援する人を支援する10 支援できないときもある

支援する人を支援する活動は、福祉的な考えもあることから、望まれたことを叶えてくれると考えて、条件を提示してくる人がいます。レベルを落とさずに支援にかかる金額を安くする、金額を変えずにレベルを高くするということであれば、人のためになることだからと受ける人も多く、私たちも同様の考え方をしています。

そのような考え方をしていても、受けることができないことはあります。

自分に関わることを例として使わせてもらうと、早朝と夕方以降は断っています。これは早起きができないとか、夕食は家で定時に食べたいから、夕方は眠くなるから、ということではありません。

閃輝暗点という視界にモザイクが出て、よく見えなくなる時間が日に何度かあり、それが早朝と夕方以降に起こりやすいからです。いつも決まった時間に出るわけではないので、大丈夫な日はあるものの、いつ起こるかわからないので、迷惑をかけることにもなりかねないからです。

閃輝暗点は、眼の網膜に映し出された画像を脳で再現する後頭葉の血流が低下することによって、正しい画像とならないもので、その多くは光の輝きのような状態(閃輝)と視界の一部が暗くなる状態(暗点)ですが、私の場合は視界の一部がモザイク状になって、その部分がよく見えなくなります。

容量が少ないパソコンを使っていた時代には、通信で得られる画像データがモニターに映し出されるときに、一部が正確な画像にならなかったのと似た状態、という話をして、わかるのはWindows95の時代を経験した人くらいかもしれません。

後頭葉の血流が低下するのは血管が萎縮する寒いとき、緊張して自律神経の交感神経の働きが盛んになったときです。また、血流低下の影響があっても少し見えにくいくらいのときもあるのですが、夕方以降になって辺りが暗くなってくると足元がよく見えなくなることもあるので、このタイミングは、やりたいことであっても断るようにしています。

もう一つは食事をしながら話をしなければならないことで、「食べるときは食べることに、話すときは話に集中したい」というのは表向きのことで、食べたものが口に中にあるうちに話をすると咽せることもあって、話ができない、聞いている人を心配させることがあるからです。

自分の例は極端であっても、依頼するときには相手の状況や都合を考えるようにするというのは、誰にも意識をしてほしいことなので、あえて自分の例を話すようにしています。
〔特定非営利活動法人日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕