気は〆ではなくて米の氣が正しいのか

世に陰謀説というのが数ある中で、日本の伝統的な漢字が戦後のGHQの策謀で入れ替えられてしまったというのは、ある意味で有名な話です。その漢字は、いくつもあげられていて、その中でも比較的わかりやすいとされるのが「気」です。

「気」は新字体で、その旧字体は「氣」です。旧字体は画数が多くて難しいので、画数が少なくて簡単な新字体を使うように内閣が示したのは昭和24年(1049年)のことですが、これによって印刷文字の字形と筆記文字の字形を一致させた略字化、俗字化が進みました。

日本人の精神性を奪い、弱体化させるためのGHQ(General Head Quartres:連合国最高司令官総司令部)の策略であったというものですが、もっともだ、という反応がある反面で、都市伝説とする人もいるのは事実です。

言葉には言霊があり、それを的確に表すのが漢字であるのに、それは旧字体といって排斥するものとしたのは、誰かの考えがあってのことという主張に、正面を切って言いにくいところはあります。

策略だと主張するのは、「氣」に使われている「米」は日本人の主食の米を表すだけでなく、四方八方に向かう、光輝くという意味合いもあって、この氣の精神性が統治する側にとっては不都合ということで、動きを止める「〆」(シメ)を使った「気」に変えたという考え方がされています。

初期のワードプロセッサーは漢字変換をすると気しか表示されなかったのですが、今のパソコンの変換機能では氣も出てきます。先にパソコンを使った人が氣で変換していると、記憶機能によって氣が先に出てくるので、氣は変換ミスとされていまいます。

しかし、気よりも氣のほうがパワーがある感じがして、元氣、氣力といった前向きな言葉に使うと、しっくりとくる感覚もあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕