浸透性の波長が細胞を直撃してダメージを与える

紫外線、電磁波、放射線、X線は身体の中に浸透する特徴をもった波長で、細胞へと直接届き、細胞を傷つけていく作用があります。細胞が傷つけられるときには活性酸素が発生しますが、細胞が破壊されるようになると活性酸素の発生量は大きく高まるようになります。
電磁波は空間の電場と磁場の変化によって起こる波(波動)で、光(赤外線、可視光線、紫外線)や電波は電磁波の一種です。電磁波は高圧送電線、テレビの画面(特にブラウン管)やパソコン本体、電磁調理器(IHクッキングヒーター)、電子レンジ、携帯電話、エアコン、オーディオ類、電気毛布、電気カーペット、電気ストーブ、電気こたつなどから発生しています。
放射線は高い運動エネルギーを持つ物質粒子(イオン、電子、中性子、陽子、中間子などの粒子放射線)と高エネルギーの電磁波(ガンマ線、エックス線の電磁放射線)をいいます。レントゲンやCTなどの診断機器から発生するほか、放射線治療として脳腫瘍やがんなどの悪性腫瘍の治療に使われます。
X線は波長が1pm〜10nmの電磁波を特にエックス線といいます。発見者のドイツの物理学者のヴィルヘルム・レントゲンからレントゲン線とも呼ばれます。レントゲン撮影やCT画像診断、空港の手荷物検査に使われています。
活性酸素が発生すると、体内の細胞が次々に破壊されていくようになります。電磁波などの波長によって細胞が破壊されることに加えて、さらに活性酸素による破壊が起こることから、多くの細胞を修復しなければならなくなります。
細胞を修復するためには細胞の材料となるタンパク質が多く必要になりますが、体内でタンパク質を作り出している肝臓に負担がかかることになります。そのため、肝臓の働きが高まることで活性酸素が多く発生するようになるのです。このことによって、二重の作用で身体は活性酸素の害を受けるようになっていきます。
電磁波や放射線などは当たった部分にだけ活性酸素が発生するような印象がありますが、実際には浸透性があるために、当たった部分の奥にまで影響を与えます。さらに当たった部分で多くの活性酸素が発生すると、活性酸素は血流に乗って周囲にも広がっていくことになるので、被害の範囲は全身に及ぶことも考えられます。