理想実現のための代謝促進11 脂肪代謝のエネルギー量

細胞を働かせるためのエネルギーを作り出しているのは、細胞の中にあるミトコンドリアです。ミトコンドリア内でエネルギー産生が行われているのはTCA回路(Tricaboxcylic acid cycle)で、TCA回路では9段階の代謝回路によってエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)を作っています。

エネルギー源によってATPの発生数が違っていて、ブドウ糖は1分子あたり36分子のATPが発生します。脂肪酸は構成される炭素数によってア発生するATPの数が違っていて、不飽和脂肪酸のパルチミン酸の炭素数は16個で、脂肪酸1分子についてATPは131分子が、ステアリン酸の炭素数は18個でATPは146分子が作られます。

ブドウ糖のエネルギー量は1gあたり約4kcalですが、脂肪酸は約9kcalと、同じ重量なら2倍以上のエネルギー量となっています。それだけに、多くのエネルギーを作り出して、そのエネルギーを健康や活力のための使うことを考えたら、脂肪が重要な成分となります。

そして、脂肪酸をミトコンドリアに取り込むために必要な代謝促進成分のL‐カルニチンも重要な位置付けとされます。

L‐カルニチンは重要な成分であることから体内で合成されているのですが、合成のピークは20歳代前半で、それ以降は年齢を重ねるにつれて減少していきます。このことがエネルギー代謝を低下させて、同じ生活をしていても、つまり同じ食事量(摂取エネルギー量)、同じ運動量(消費エネルギー量)であっても、年々太りやすくなり、やせにくくなるという結果につながります。

L‐カルニチンは以前は医薬品の成分として使用することが許可されていたものが、今では食品の成分としても許可されて、サプリメントとして摂取できるようになっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕