理想実現のための代謝促進19 肝機能を高めるエネルギー代謝

肝臓には、さまざまな働きがあり、それは一つずつの肝細胞が担っています。肝臓の働きとしては解毒が有名ですが、ブドウ糖からグリコーゲンを合成するのも、脂肪酸から中性脂肪を合成するのも、アミノ酸からタンパク質を合成するのも肝細胞の働きです。合成されたタンパク質から全身に必要な酵素やホルモン、神経伝達物質などを合成するのも肝細胞です。

細胞の中では酵素が働いて、それぞれの生化学反応を起こしていますが、そのためにはエネルギーが必要です。

エネルギーは細胞の中で、エネルギー源(ブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸)を材料にして作られていて、そのエネルギーは細胞の中だけで使われています。一つひとつの肝細胞の働きを高めていくためには、エネルギー源から効率的にエネルギーを作り出すことが必要で、そのエネルギーが肝細胞の中でエネルギー源からエネルギーを作り出すためにも使われます。

糖質(ブドウ糖)は細胞に吸収されやすいのに対して、脂肪酸は代謝促進成分のL‐カルニチンと結びつくことによって細胞のミトコンドリア(エネルギー産生器官)に取り込まれていきます。

L‐カルニチンは必要な成分ということから体内で必須アミノ酸のリシンとメチオニンから合成されているものの、合成のピークは20歳代前半で、これを過ぎると合成量が減り、脂肪酸のミトコンドリアへの取り込みも減っていきます。

肝臓の働きを高めるためには、不足しているL‐カルニチンを補うことが必要で、一つにはL‐カルニチンが多く含まれる肉類(羊肉や牛肉)を多く食べることですが、これは脂肪の摂りすぎにもなります。

もう一つの方法は、サプリメントとして摂取する方法で、L‐カルニチンは以前は医薬品の成分としてしか使えなかったのが、今では食品の成分として使うことが厚生労働省によって許可されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕