発達障害支援7 育て上げた経験は尊い

発達障害児の支援者は、児童発達支援施設のスタッフや医療関係者、教育関係者など、さまざまな人がいる中で、最も重要なのは保護者です。発達障害児と最も長く接していて、自分にも関わることとして真剣に改善に取り組んでいます。

他の関係者が真剣ではないと言っているわけではなくて、どれほど真剣に取り組んだとしても、その子どもの将来に責任を持って伴走(寄り添って一緒に進んでいく)の立場の保護者にはかなうことがありません。

発達障害児の困難さを最も身近に知り、生活面で支え、改善に取り組んできた保護者の経験は、その家族だけでなく、地域で同じ悩みを抱えている人にとっても重要なこととなります。その重要な経験を、自分のもの、家族のものとするだけでなく、地域の方々にも伝えることは大切なことです。

それは認めることで、その経験が有意義に伝わることを期待していながらも、ただ伝えるだけでは効果が弱い、それどころか逆効果にもなりかねないことがあります。それは自分が育て上げた経験、成し遂げた結果が他の人にも通用すると単純に考えることができないからです。

せっかくの経験に基づくアドバイスが、伝えられた人にとってはマイナスにもなりかねないことが多々あるからです。

発達障害児の反応も、その対応も千差万別であることから、発達障害児を育て上げた経験が活かせないこともあるということを知っておいてほしいのです。

一般的な健康法や健康食品などは、自分にとって画期的な結果があった(と感じた)場合には、それを信奉しすぎて、周囲の方に真剣に伝えるというシーンは、よくあることです。それと同じように、自分の経験を絶対と思い込んで、発達障害の改善に対して確定的に伝えることもみられます。

経験は尊いことですが、それを自分なりに分析して、他の事例も学びながら、「これは!」という事実を伝えてほしいというのが、発達支援をしていて強く実感していることです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕