脳の健康寿命94 糖尿病と高血圧の関係

糖尿病の合併症は血管が傷むことによって起こりやすいだけに、血管にダメージを与える他の要因が加わることによって、合併症が起こりやすくなることが指摘されています。
最も合併症に影響を与えているのは血圧の上昇です。糖尿病によって血管の弾力性が低下してくると、血流を確保するために心臓の圧力が高まり、高血圧になりやすくなります。このことが動脈硬化の危険性を高めています。
国民健康・栄養調査(2010年)によると、高血圧患者(高血圧症有病者)は男性の60.0%、女性の44.6%と、生活習慣病の中でトップの数となっています。
血圧の抑制目安である降圧目標値を見ると、糖尿病の合併症がある人の場合には、拡張期血圧は130mmHg、収縮期血圧は80 mmHgと『高血圧の治療ガイドライン』では、過去に比べて最も低く設定されています。通常の降圧目標値は、拡張期血圧は135mmHg、収縮期血圧は85 mmHgとなっています。
糖尿病になると高血圧になりやすいだけではなく、両方の病気が重なることで動脈硬化が進みやすくなることが指摘されています。
心臓病のリスクは、健康な人の危険度を1とした場合に、肥満、高血圧、高血糖、高中性脂肪血症の危険因子の1つがある場合には5.14倍、2つある場合は5.76倍、3つから4つを併せ持つ場合には35.80倍と大きく跳ね上がることが知られています。
糖尿病になると血管の負担が高まわけですが、肥満では血糖値や中性脂肪値が高まりやすくなるだけでなく、肥満と呼ばれるほど太っていると内臓脂肪が動脈を圧迫するようになります。血管は弾力性があることによって血圧の高まりを抑えていますが、動脈が脂肪細胞で圧迫されていると弾力が弱まって、圧力が強くかかるようになります。やせるだけでも血圧が下がるだけに、太り過ぎの人にはダイエットもすすめられます。