身体年齢1 実年齢との差を知って健康対策

実際の年齢は、そのまま“実年齢”と呼ばれますが、その呼び名のほかに“暦年齢”とも呼ばれています。これは誕生年・誕生日がわかれば、現在は何歳なのか簡単にわかります。

年齢を重ねるほど、身体的に衰えて、体力も免疫力も低下していくというのが一般的な認識です。また、病気にもなりやすくなり、回復しにくいことから、医療関係者からは「加齢が疾病の最大のリスク」ということも言われています。

疾病のリスクというと、これまでは生活習慣病の数値(血圧、血糖値、中性脂肪値、LDLコレステロール値など)が高い状態や太っていること(内臓脂肪の多さ)が指摘されてきました。しかし、血圧や血糖値などが標準よりも高ければ、また太っていれば必ず発症するというわけではありません。

逆に考えると、検査数値が標準以内であれば病気にならないのかというと、これも違っていて、生活習慣病(高血圧症、糖尿病、脂質異常症、痛風、肝機能障害など)がなくても身体的な年齢が進んでいる状態の人もいます。そのために感染症によって健康が脅かされることもあります。

これは筋肉量と健康の関連でも言えることで、筋肉量が多くて太っていなければ健康だということでもありません。全身をバランスよく動かして、周囲の急な変化に対応できる瞬発力や反射力が弱ければ、バランス能力が低下することで転倒しやすくなり、そのために骨折することもあります。

高齢者の場合には、骨折が、そのまま介護につながり、寝たきり状態になることもあるだけに、バランス能力を高めることが重要になります。高めるといっても、自分の現在のバランス能力が、どの程度なのかがわからないと対応しようがありません。

そこで、現在の身体の状況を年齢に当てはめて、実年齢との差を明らかにすることで、健康づくりとして何をすればよいのか、どれくらい実施すればよいのかを知ることができます。そこに着目したのが「身体年齢」という新たな考え方による測定法です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕