身体年齢7 多くのエネルギーを作り出す栄養素

全身の機能を向上させるには、細胞レベルから機能を整えることが大切になります。それぞれの細胞は特定の働きがあり、その働きは細胞内で発生するエネルギーによって進められています。

細胞の中で作り出されたエネルギーは、その細胞の中だけで使われます。電気のように他の細胞に流れていくということはありません。神経細胞は情報伝達を行っているものの、それは細胞から細胞に情報を伝える神経伝達物質が移動しているだけで、エネルギーに関しては細胞の中だけで完結しています。

エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を材料にしてエネルギーが作られているのは、細胞の中にあるエネルギー産生の小器官のミトコンドリアです。ミトコンドリアにはエンジンに当たるTCA回路があり、エネルギー源が変化した高エネルギー化合物のアセチルCoAを次々に化学変化させて、エネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が作られています。

このTCA回路での化学変化には、ビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)が必要になります。このうち1つでも不足すると、エネルギー産生が大きく低下します。

ビタミンB群は水溶性で、体内では長くても1日ほどしか保持されません。毎日、これらの栄養素が含まれた食品を食べる必要があるわけですが、ビタミンB₁とビタミンB₂は24時間ほど保持されます。それに対して、ビタミンB₆とビタミンB₁₂は12時間ほどしか保持されません。そのため、朝食と夕食で摂らなければいけないということです。

これらのビタミンB群が含まれるのは肉類、魚介類、卵類、乳製品などです。ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆は植物性食品にも含まれていますが、ビタミンB₁₂は動物性食品に豊富なので食品選択は重要です。

ビタミンB₆:まぐろ、かつお、さば、さけ、いわし、玄米、ごま、落花生など

ビタミンB₁₂:うしレバー、にわとりレバー、ぶたレバー、しじみ、あさり、かき、にしん、いわし、さんま、うずら卵、鶏卵(卵黄)、プロセスチーズ、ナチュラルチーズなど
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕