エネルギー代謝6 代謝促進成分はサプリメントなのか

サプリメントというと食事で不足するビタミンやミネラルを補うために摂るものというイメージがあります。サプリメント(supplement)は、もともとは補助、補完、補充などといった意味がありますが、一般にイメージされるサプリメントは英語ではダイエタリー ・サプリメントといいます。ダイエタリー(dietary)は「食の〜」を意味していて、「ダイエットのための〜」という意味ではありません。
ダイエタリー ・サプリメントは食品として摂るサプリメントということで、その略としてサプリメントが栄養補助食品といった意味として使われるようになりました。ということで、サプリメントは通常の食事では不足しがちな栄養素を摂るものということになります。
日本の健康食品の分類として栄養機能食品があり、ビタミン(13種類)、ミネラル(6種類)、脂肪酸(1種類)が指定されています。これらの成分については、栄養機能を表示して販売することが許可されています。一般的なイメージのサプリメントは、栄養機能食品を指すことになります。
それ以外の成分はサプリメントと呼ぶのに相応しくないのかというと、この中に加えるべき成分としてL‐カルニチン、α‐リポ酸、コエンザイムQ10があげられています。これらの成分は体内で合成される代謝促進成分で、エネルギー産生の小器官のミトコンドリアへの脂肪酸の取り込みにはL‐カルニチンが、ブドウ糖の取り込みにはα‐リポ酸が必要になります。コエンザイムQ10はミトコンドリアの中でエネルギー物質を作る代謝のための酵素を働かせる補酵素となっています。
他にも共通するところがあって、20歳代前半をピークに合成量が減って、代謝を低下させることになります。以前は医薬品成分であったのが今は食品成分として使うことが許可されています。そのためにサプリメント成分として使われています。
年齢が進むほど不足するということは、これを補うことはサプリメントと同じと考えることができます。脂肪酸の取り込みが少なくなったために太りやすくなった、エネルギー産生が低いために疲れやすいという人にはL‐カルニチンをサプリメントとして摂取してほしいということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)