歩くことは健康の維持と増進のために効果があることで、さらなら効果を求めて、各人に合ったウォーキング法を指導してほしいという依頼が寄せられることがあります。ウォーキングは集団で行うもの、安全な方法で、参加者全員の健康づくりに役立つ歩き方をするというのが一般的なイメージです。
各人に合った方法ということになると、フィットネスジムのパーソナルトレーニングと同じようなもので、レディメイド(既成)ではなくてオーダーメイド(注文)の歩き方ということになります。オーダーメイドといってもウォーキングでは歩くことは同じなので、例えば膝や腰にトラブルがある人の歩き方とか、体力に合った歩き方、疲れやすい人のための歩き方といったことになるのが、よく考えられることです。
ところが、個人に合ったウォーキング法を求めている人にインタビューしてみると、病気の予防と改善が圧倒的に多くなっています。その理由を聞いてみると、医師から歩くように言われた、検査数値を改善するために効果的に歩きたいというのがほとんどです。
生活習慣病で血圧、血糖値、中性脂肪値などが高いと、医師から歩くように言われます。太っていることが影響する場合には有酸素運動のウォーキングで体脂肪を減らすことが重要になります。また、糖尿病は食事療法と運動療法を実施したうえで医薬品を使うのが大原則なので、簡単で効果がある運動としてウォーキングがすすめられます。
歩くことをすすめても、歩き方の指導はしてくれません。医師は運動指導をしても保険点数がつかないので、稼ぎにならないということがあります。ということで、ウォーキングのイベントに参加して、指導者に血圧を下げる歩き方などを聞いたりすることになりますが、それで求める返答があったという話は聞いたことがありません。というのは、日本ウオーキング協会が認定する健康ウオーキング指導士でも、検査結果に合わせた歩き方の教育を受けていないからです。
そのような状況を受けて、私たちは個人の希望に沿った歩き方の指導を始めようとしています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)