「無理なく無駄なく」は私たちの健康づくりの活動のモットーとして掲げていることです。“健康”という言葉では、それほど無理をして活動する必要はないという人もいるのですが、私たちが研究している“メディカルダイエット”では無理をしてもやせたい、やせるためには無理をしなければならないと考える人と巡り合うことも多くなっています。
メディカルダイエットは、一般に思われているようなダイエットとは違って、ただやせればよいなどということは言っていません。健康づくりのためのメディカルダイエットは、継続しなければ意味がないので、短期決戦のようなことはすすめていません。
ある程度の目標を達成したら、それ以上のことを望むことよりも、今の状態に満足して、それを続けること、つまりダイエット的にはリバウンドしないことが重要になります。
「無理なく無駄なく」を進めるためには、ミニマリズムの考えが参考になります。無駄なものを片付ける、断捨離ということではなくて、“足るを知る”という姿勢が重要で現状以上の余計な欲は持たない、欲そのものを感じないように生きようということで、私たちのモットーと共通するところがあるようです。
ただ、少しだけ違っているところがあるとすると、それは最低限のものがあるから良しとするだけではなくて、“自分の境遇に満足する”という姿勢も持っているからです。これは禅宗で使われる“知足安分”からきたことで、現在の境遇を自分に合ったものだと考えれば、日々心安らかに暮らすことができるということを指しています。
物欲、食欲、名誉欲など、きりのない欲望にとらわれることなく生きるということですが、それは、なかなかに難しいことです。占い的に言うなら、「幸せになれますか?」という質問に対して、「幸せはなるものではなく感じるもの」という返答をしています。これは健康づくりでも大切にしておきたい感覚です。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)