代謝促進成分は、エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を細胞のミトコンドリアでエネルギー化させる役割をしているもので、体内で合成されています。代表的な代謝促進成分はL‐カルニチン、コエンザイムQ10、α‐リポ酸で、どれも合成のピークは20歳代前半です。
体内の代謝促進成分は、合成されるものだけでなく、食品に含まれているものもあります。L‐カルニチンを例にすると体内保持量のうち合成される量は3分の1ほど、食品に含まれている量は3分の2ほどの割合となっています。
L‐カルニチンは肉類に多く、中でも羊肉、牛肉で多くなっています。これらの肉類を多く食べる国民は合成量が加齢によって少なくなっていっても、それほど体内保持量が大きく減ることはありません。
ところが、日本人の場合には、食事から摂るL‐カルニチンの量が少ないので、合成のピークが過ぎると大きく減ることになります。L‐カルニチンは脂肪酸をミトコンドリアに取り込むために欠かせない成分であるので、日本人は年齢が進むほど脂肪酸のエネルギー代謝が低下していくようになります。
日本人は過去に比べると肉類を食べるようになったとはいっても、L‐カルニチンが多く含まれている肉類には脂肪(中性脂肪)も含まれています。中性脂肪は分解されると脂肪酸になります。L‐カルニチンは脂肪酸をエネルギー化させる働きがあるといっても、L‐カルニチンを増やすために脂肪が増えてしまったのでは、せっかくのL‐カルニチンの効果が期待できなくなります。
L‐カルニチンは以前は医薬品の成分だったものが、今では食品の成分としての使用も認められ、サプリメントとして摂ることができるようになっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕