Age free岡山22 健康デザインのための歩き方

それぞれの人に適した健康法を提案するためには、運動の種類も重要になります。食事で摂っているエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)が多いときには、これを運動によって消費することは通常の指導の基本となります。運動の種類と量によって消費されるエネルギー量は性別と体重によって計算されているので、摂取エネルギー量に合わせて運動の時間を示すことができます。

通常は、この方法でよいのですが、個人に適した提案(健康デザイン)をするときには、糖質と脂質の摂取の割合によって、運動の種類の調整が必要になります。というのは、有酸素運動と無酸素運動によって主に消費されるエネルギー源が異なるからです。

筋肉には赤筋と白筋があり、有酸素運動では赤筋が使われます。赤筋のエネルギー源は脂質(脂肪酸)です。これに対して白筋は無酸素運動で使われる筋肉で、糖質(ブドウ糖)がエネルギー源となっています。

脂質を多く摂っている人には有酸素運動、糖質を多く摂っているには無酸素運動ということになりますが、食べたものによって運動の種類を変えるのは面倒なことです。そこで採用しているのがツイン・ウォークです。歩くことは有酸素運動とされるものの、速歩や下半身の筋肉の刺激を強めるウォーキングでは無酸素運動で使われる白筋も使われます。

ツイン・ウォークは2種類の歩き方を切り替えることを特徴としていて、普通歩行では赤筋を多く使い、速歩では白筋を多く使うように、歩行速度を変化させます。速歩ができない人や速歩による運動効果を高めたい人にはポールを使ったウォーキングをすすめています。

通常の歩行では下半身の筋肉(全体の70%)を使うだけですが、ポールによって上半身を使いながら歩くと上半身と下半身の筋肉(全体の90%)を使うことができます。
具体的な速度の切り替えは、個人に状態に合わせて提案をすることになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕