身体の健康状態は、脳の機能も大きく影響してきます。脳が全身の機能を調整していることだけでなく、健康づくりに必要な気力や神経伝達も脳の働きに影響を受けています。脳は正常に機能するために、必要な成分以外は取り込まれないようになっています。
脳の細胞に酸素や必要な成分を運んでいるのは毛細血管ですが、脳の毛細血管には他の毛細血管とは違った特徴があります。それは血液脳関門と呼ばれる特別なゲートがあることです。
血液脳関門(Blood Brain Barrier)は、毛細血管の内皮細胞にあって、ここを通過できるのはエネルギー源ではブドウ糖だけです。脂肪酸もアミノ酸も通過できないので、ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源と呼ばれています。
必要なものを通過させるのが原則であっても、アルコール、カフェイン、ニコチンといった摂取量によっては有害にもなる成分も通過しています。医薬品の成分は高分子(分子量が多いもの)であるので通過できないのですが、抗うつ剤のように脳に作用するものは低分子になっていて通過します。
本来なら通過してほしくはない鉛、水銀、アルミニウムは血液脳関門で減らされることはあっても通過しています。これらの有害金属はアルツハイマー病の原因物質ともされています。
体内に入ったアルミニウムは解毒機能によって99%は分解、排泄されるものの、1%は残ることが報告されています。その残る部分が脳です。脳に入ると分解されることは少ないので、これが認知機能に大きな影響を与えると考えられています。
有害金属は脳に蓄積されて影響を与え、身体年齢にも影響するだけに、若いときから有害金属を避ける生活が重要とされているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕