ウォーキングはスポーツなのか、という議論は常にあるのですが、岡山県スポーツ振興計画の目標数値には、スポーツの実施率などの他に1日の歩数も掲げられています。歩くことはスポーツの体力づくりの基本とも言えるもので、1日の歩数の変遷を見ると、歩数の変化が岡山県民の健康度を高め、スポーツを盛んにしている裏付けともなっていることが見えてきます。
岡山県の女性は平均寿命が日本一になり、男性は初めて10位となりました。長寿県と呼ばれるまでになったものの、平均寿命と健康寿命(介護なく自由に行動できる年齢)の差は全国平均とほとんど変わらず、元気な期間が先送りされている形です。
これを改善するためには歩くことが重要だということを以前から伝えてきました。というのは、厚生労働省による国民健康・栄養調査(2016年)の都道府県別データの岡山県版の歩数の平均を見ると、男性は8136歩であるのに対して女性は6042歩でした。男女で2000歩の差があるのは岡山県だけで、女性が最も歩いていない(男性に比べてですが)県となっていたからです。
調査対象が異なれば結果にも違いがあるのは普通のことですが、岡山県調査による1日の歩数は2013年時点で20〜64歳の男性は8068歩、女性は6520歩で約1500歩の差でした。65歳以上では男性は5202歩、女性は4859歩で、こちらはわずか340歩ほどの差でした。
これを岡山県スポーツ振興計画(第1次)では目標値として、20〜64歳の男性は9000歩、女性は8500歩を掲げていて、その差は500歩です。65歳以上では男性は7000歩、女性は6000歩と、その差は1000歩としています。
1日の歩数の男女差を小さくすれば、それだけ健康度が高まるということですが、実際にどれくらの歩数と差になったのかの統計が出されるのは2023年で、発表は翌年になる予定です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕