健康食品 敵か味方か54 機能性と効能効果は違う

健康食品は医薬品的な効能効果を表示して販売することが禁止されています。機能性表示食品や特定保健用食品であっても、表示できるのは機能性であって、美容系の健康食品であればコラーゲンで皮膚の細胞の結びつきを強くすることは言えても、それで肌の弾力がよくなる、若いときと同じような肌になるということは表示することはできません。

コラーゲンは全身のタンパク質の30%ほどを占めている最も多いタンパク質で、主な働きは細胞と細胞を結びつける役割です。コラーゲンが多い皮膚は、接着剤のような役割をする成分が多いので、丈夫な肌にすることができます。

このことを説明して商品を販売することは、あくまで医薬品的な効能効果さえ表示しなければよくて、これを見た消費者が肌の若返りといった効能効果を想像して、購入するのは勝手だということです。

コラーゲンは膝関節の軟骨の動きをスムーズにすることが期待される商品にも使われていますが、皮膚のコラーゲンと軟骨のコラーゲンはタイプが異なっています。皮膚はI型コラーゲン、軟骨はII型コラーゲンですが、それを同じようなものだと勝手に想像して購入するのを止めることはできません。

ヒアルロン酸も同じような機能性のイメージが先行していて、水分保持成分として1gで2〜6ℓ(リットル)もの水分を保つ保水・保湿成分です。これは事実であっても、それによって肌の状態を若返させることが保証されているわけではありません、これを保水・保湿成分が含まれているのだから、美肌効果があると考えるのは消費者の勝手です。

こういったイメージに、他に使われている成分や商品の形状(もっちり、ふっくら、もちもち、プルプル、しっとりなど)が示されていると、効能効果があると勘違いして購入する人が多くなるのは、ある意味で仕方がないというものです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕