ポールを使って歩くノルディックスタイルのウォーキングは、スポーツ感覚で行う北欧発祥のノルディックウォーキングと、安定性を重視したポールウォーキングに大きく分けられます。ポールウォーキングは日本で誕生したものです。
日本で誕生したノルディック・ウォークは、原則的にはポールウォーキングを採用しているものの、流派のような歩き方にはこだわらず、個人の状態や要望に合わせて、ノルディックスタイルのポールを使って歩くことも認めています。
ノルディックウォーキングはクロスカントリースキーの夏場のトレーニングとして始まっただけに、勢いよく前進していく歩き方をします。そのために通常のウォーキングの1.2倍のエネルギー消費があると説明されています。これは同じ速度で歩いた場合のことで、勢いよく歩いたら1.5倍にもなると考えられています。
ウォーキングが主には下半身の筋肉を使うことからヘソから下の70%の筋肉であるのに対して、ノルディックウォーキングは首から下の90%の筋肉を使うから、というのは指導者がよく口にすることです。
これに対して、ポールウォーキングは前にポールをついて、体重を2脚だけでなく両腕にも分散させることから負荷が弱まって歩きやすくなることから、エネルギー消費は1.1倍ほどだとされています。
ゆっくりと歩いた場合には、筋肉への負荷が少ないので、普通にウォーキングするよりもエネルギー消費が少ないとからと言って、ノルディックウォーキングのほうがよいと言っている指導者の方もいます。
同じ時間の実施で比較をするから、このような違いになるのであって、エネルギー消費量は「運動量×時間」で計算されるので、ポールを使って長く実施したら、普通に歩くことよりも多く鍛えられるというのは当たり前のことです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕